121-130














(121)

『ボク、天国寸前ハンニャーマン。
 本気で意識が一瞬飛んだのか、…ボクは
 花畑で笑うおじいさんを見たのサ。
 そのおじいさんの所に行こうとした時、

 ドオン!

 と、家の壁がいきなり破壊され、目の前の
 4号が見えなくなる程の煙が上がったのサ。

「な、なな……何なのサっ!コレ!
 また大家さんに怒られるのサ!

 …天国から地獄に落とされた気がするのサ』















(122)

1回休み。
机の上に置いた親指に、コップを置かれるという
地味な嫌がらせをされるハンニャーマンの図。
コップの中身が重要。
















(123)

『ボク、修理代計算中ハンニャーマン。
 煙が消え去ると、そこには…。
 瓦礫の中に立つボス・ひょっとこがいたのサ。

「ひょひょひょーさん!?
 何で壁壊して怖くてありがとうなのサ!
「……何を言ッテル?」
「あ、あまりの恐怖で……。
 えーとあの暗闇の目玉が……」
「……とりあえず黙ッテロ」
「………はい」


 …しばらく喋れそうにないのサ』

















(124)

『ボク、頭グルグルハンニャーマン。
 ひょーさんの命令で黙っていると…。
 何かが…変な事に気づいたのサ。

「……あれ?4号さんは…?

 さっきまでいたはずの目玉の姿がない…。
 アレ…?生き霊……?』















(125)

『ボク、幻まで見始めた?ハンニャーマン。
 目玉ことナマハゲ4号を生き霊だったのかと
 疑っていると…いきなり背筋が寒くなったのサ。

「…な、何か嫌な感じがするのサ…」
「…後ろダ!」

「えっ!?」


 ひょーさんの珍しい大声に驚いていると…、
 ガツン!と嫌な音と共に
 意識が遠のいたのサ…』
















(126)

『ボク、頭が痛いハンニャーマン。
 ふと目を覚ますと…
 そこには誰もいなかったのサ

 全てだった…?と、思ったけど、
 壁にある大穴がそれを
 否定しまくってるのサ…。

「ひょーさん?4号さん?1号さん…?
 …どうして誰もいないのサ……?」


 勝手に帰ったにしては、やけに静か過ぎる気が…。
 何で誰もいないの……?』















(127)

『ボク、孤独の人のハンニャーマン。
 あまりの静かさに異常を感じ、穴から外を
 覗いてみたのサ。

 ……人の気配がしない。
 …音が全くしない。

 ……変なのはこの家だけじゃない…の?
 ……何で無音なの…?』
















(128)

『ボク、(略)ハンニャーマン。
 無音状態に何も出来ず硬直していると、
 いきなり背後から電話が鳴り響いたのサ

「ヒッ!で、電話…………。
 …あれ………?
 これ、うちの電話じゃない…」


 というより…
 電話線も何も繋がってない…。

 …これは出るべき…?』














(129)

『ボク、ハンニャー(略)。
 本当は絶対に絶対に絶対に出たくなかったけど
 鳴り続ける電話音に耐え切れず、
 何も繋がっていない電話に出たのサ。

「も、もしもし…?」
「………」
「……ど、どうかへへへ返事を…」
「…ハンニャーマンか?」
「ヒッ!…って、あれ?
 この声はひょーさん手下…の………。
 …旦那祭りされた手下Dですか……?」
「…そうだ」


 …線が繋がっていない電話に
 1番出て欲しくない人が出たのサ……』














(130)

『ボク、ハン(略)。
 やけに落ち着いている手下Dに色々
 怯えながら聞いてみたのサ。

「あの…、手下Dは大丈夫なんですか?
 1号さんから聞く限り…」
「俺の事より自分の心配をしろ。
 この電話に出るという事は、
 俺とお前の状況は全く同じ…。
 …祭りに、参加しているという事なんだから」

「……!?何故そうなるのサ!
 こ、この変な状況戻せないんですか!?」

「…………
1号から聞いてるんじゃないか?」

「…え?


 1号さんから…聞いてる?』