(111) 『ボク、知りたくなかったハンニャーマン。 最悪な予想をしつつ電話をかけたのサ。 ヤケに嫌な緊張をしたのサ…。 「もしもし!ケ………いや! ハンニャーマンですけど!」 「今、本名を言いそうになったな…。 手下Aですけど何の用です?」 「あの…、1号さんが来ていて、4号さんが 旦那祭りをしてると言ってるんですが…」 「…ボス!!今、ハンニャーマンから奴の 情報……って、何ですかその赤い紙!」 「………」 「…『あっ』って何ですか!ちょ…! 何で日にちと時間を確認したんですか!」 「…………」 「ま、待ってください!ボス! 何で諦め気味で出かけるんですかぁ!!」 ……電話しなきゃよかったのサ』 | ||
|
(112) 髪おろし1号でお休み。 | |
|
(113) 『ボク、嫌な脂汗ハンニャーマン。 受話器を置くのも忘れて、グルグルと 本気で悩んでいるのサ。 「どうしよう…。このまま聞かなかった 振りをするべきか…。でも、そんな 冷酷な事をするなんて…」 「はんにゃー。何をやっても無駄だぞ」 「な、何でですか」 「あれを見ろ。血だ」 「…………。 ……血……ですね」 …窓を見ると、右隅にべったりと 赤い液体がついてたのサ……。 向こうからホラーがやって来たのサ…』 | |
|
(114) 『ボク、不思議現象ハンニャーマン。 窓の血を見て固まって……。本気でどう しようか考えると、いきなりバチッと 暗くなったのサ。 「!?」 「おー。停電だな」 「てててて停電だけど…おかしいのサ!」 「何がだ?」 「今、思いっきり昼なのサ! 何でこんなに暗くなるのサ!!」 「…よくあることだろ?」 「ないのサ!!」 ひひひ、膝がガクガクしてきたのサ…』 | |
|
(115) 『ボク、お先真っ暗ハンニャーマン。 闇の中、黙っているのも怖いだけなので、 体験者1号に聞いてみたのサ。 「い、1号さん。さっきコレがよくある 事だって言っていたけど、 こういう時はどうするんです…?」 「3時間待つ」 「……………………はい?」 「3時間待たないと戻らないのだ」 「ま、待たないと戻らないって…! この状態で3時間は…」 ガチャガチャガチャガチャガチャ…… 「……この状態で……3時間は……」 …ドアノブを回す音が…響いて来たのサ。 これで…待つの……?』 | |
|
(116) 『ボク、最強孤独ハンニャーマン。 ガチャガチャと不気味に響くドアノブの 音を呆然と聞いていたら…、いきなり音が 消え去って静かになったのサ。 「……止まりました、ね? …も、もう!1号さん!3時間待つだ なんて脅しておいて……………。 ………あれ? …い………1号さん?」 …いつの間にか1号の姿が消えて……。 え…?これって……?』 | |
|
(117) 『ボク、ホラー体験中ハンニャーマン。 誰もいない暗闇で、ドキドキしながら とりあえず呼びかけてみたのサ。 「いち、1号さーん……。 ちょ……まさか、逃げたんですか? こんな暗さで…………!!」 ………………よく見えないけど、 感触だけははっきり判ったのサ。 …誰かが首を掴んで来たのサ。 ………人……だよね……?』 | |
|
(118) 『ボク、未だに命の危機ハンニャーマン。 首を掴んでくる手に固まっていると、 相手の顔がうっすら見えてきたのサ。 ……デカイ目玉がいたのサ。 「めだっ……4号さん……?」 「……よう。 今、目玉の親父と言おうとしただろ?」 「…………気のせいです」 勘がいい目玉の親父なのサ……。 ……いや、それより……。 目玉の親父が返り血まみれに見えるのは 気のせいだよ……ね?』 | |
|
(119) 『ボク、絞める手が冷たいハンニャーマン。 目玉親父の握力に本気の恐怖を感じつつも 勇気を振り絞って聞いてみたのサ。 「あの…4号さん。どうしてここに…? わざわざこんな暗闇まで作って…」 「…勘違いしてないか? 私は暗闇を作ったりはしていない」 「…はい? ……あの、じゃあ1号さんは?」 「…………あぁ。多分、あっちの世界だ」 「…あっちの世界?」 ……何か微妙に会話がおかしい気が。 テンションも物凄く低いし…。 いつもとは違う怖さがあるのサ…』 | |
|
(120) 『ボク、川が見えてきたハンニャーマン。 目玉が完全に黙り込み、力がどんどん 強くなってきたのサ。 「……………っ!」 …何か本気でヤバイのサ…! 目がマジ…いや、顔は覆面で隠れてる けど、覆面の目がマジだからきっと……。 …本当に…ヤバイのサ………』 |